2010年10月9日土曜日

タカラレーベンが株主無償割当の新株予約権を上場へ、最大約47億円調達

 [東京 5日 ロイター] タカラレーベン<8897.T>は5日、既存株主に対する新株予約権の無償割当により最大約47億円を調達すると発表した。1株に対し1個の新株予約権を割り当てる。
 「ライツ?イシュー」と呼ばれる資金調達手法で、新株予約権を東京証券取引所[TSE.UL]に上場するのは、06年5月に会社法が施行されてから初めてという。
 タカラレーベンは3月31日を基準日とし、株主名簿に記載?記録された株主に、普通株式1株に対し1個の新株予約権を割り当て、この予約権1個の行使に対して普通株式1株を交付する。タカラレーベンが最終的にいくら調達できるかは、株主がどの程度、割当てられた新株予約権を行使するかによって決まる。このため、調達額は予定を下回る可能性がある。
 すべての新株予約権が行使された場合、タカラレーベンの調達資金予定額は約47億円。同社は調達資金を、新築分譲マンション事業やリニューアル事業などで中古物件の取得資金に充てる予定。
 有価証券報告書によると、同社の筆頭株主は村山義男社長で、発行済み株式総数の35.54%を保有する。このほか、村山氏の関連会社、村山企画(2.13%)や親族の持分で約40%が安定株主の持分となっている。
 新株予約権の行使価格は300円。タカラレーベンの5日終値は559円。行使期間は5月6日から同31日まで。タカラレーベンの新株予約権は4月1日に東証に上場し、売買ができるようになる。
 期間内に権利が行使されなかった新株予約権は失権(消滅)する。英国で一般的なライツ?イシューは、失権部分を証券会社が引き受け、権利を行使するスキームになっているが、今回は「ノンコミットメント型」と呼ばれ、証券会社など特定の金融機関による権利行使は約束されていない。
 ライツ?イシューは、公募増資や第三者割当増資に比べ株主の利益の希薄化が抑制できる増資手法として欧州で一般的に利用されている。日本でも東京証券取引所が昨年末、新株予約権1個に対し1株を発行するケースのみを対象としていた上場ルールを見直して、例えば予約権1個に対し0.1株を交付する新株予約権でも上場できるようにし、制度をより利用しやすくした。
 ただ、タカラレーベンによる今回のライツ?イシューは、予約権1個に対し1株の交付のため、見直し前のルールでも上場が可能なスキームとなっている。
(ロイターニュース 江本 恵美、平田 紀之)

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引用元:三國志 専門サイト

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